いよいよ第4回レコーディングがやってきました。約9曲を3日間で録ろうということでみおりさんが綿密なスケジュールと役割の表をとても苦心して作ってくださいました。素人ながらレコーディングに参加するわたしのようなメンバーではレコーディングの「いろはのい」の字も知らずにいて、スケジュールを組んだりする上にもみおりさんにいろいろとご迷惑をおかけしたようでした。
いろいろな事柄を言葉で伝えることはわかりやすく簡単なようでいても、感情的なものも含めていろいろな側面から発したり、受け取ったりというやりとりがあるので、実はとても難しいことなのですが、でもやはり相手や複数のメンバーの立場や作業、気持ちについての、「想像力」(思いやりという言葉よりも想像力という言葉の方があてはまるように思えます。)を働かせていかなくてはいけないなぁと反省することも多々ありました。
さて、わたしは3日間のレコーディング期間中の中日、2日目にみおりさん宅にて録音することになっていました。わたしの担当は3曲。半日の間に「BGM1」のアルト、「さびしい」のテナー、「憧れ」のバスでレコーディングに参加しました。
今回のレコーディングは今までの2回のマルチ・レコーディングの経験を生かし、かなり効率的な録音をしていただいたように思います。要求される演奏を一発演奏で録音できれば、それに越したことはないのですが、悲しいかなわたしの場合はそう簡単にはキメられないので細切れな演奏を重ねていくことになりました。
とくに苦労したのは「さびしい」です。さびしい感じを出すためには、テナーはフレージングに対応した息継ぎをしなければいけないし、テンポのゆっくりした、音符の数が少なくて伸ばした音の多い4小節を一息で演奏すること、音程に気をつけることを課題として言われていたので、とても緊張していました。息継ぎのこと一息でということを気にすると、タンギングが甘くなってしまい、わたしの前にレコーディングしていたHopiさんのアルトでのきれいなタンギングには及びもつかないものになりましたが、自分では今の時点での精一杯のがんばりというところでした。
「憧れ」は相変わらずノリ、ウラと感じるというところにまだまだ課題がありますが、NONKY PROJECTでは「吹くのではなく、息を吐く」ということから、きれいな音が得られ、息を吐きながらタンギングをきっちりしていくということの基本を少しずつ感じ、体得していけるように思います。それは亀の歩みのようにゆっくりですが、ほかのメンバーの演奏を聞いたり、指導していただいたりのおかげで、少しずつわかってきたように思えるのです。そのためにはリラックスというのはとても必要なことで、とくに「憧れ」のような曲の場合は、グダグダにリラックスしたところから演奏しないと、大人の、今では死語かもしれない、「不良っぽい」感じはなかなか出せないものです。意識するとしないとでは、音程でも、アーティキュレーションでもみんな、ずいぶんと違いがあるものですが、このリラックスというのも、大切なポイントのようです。
3日間のレコーディングは無事終わったのですが、中心となって作業をしてくださったみおりさん、Kunny-Gさん本当にいつもながらありがとうございます。大阪に引っ越されるYurieさんも時々は練習にもレコーディングにも参加し続けてくださることが確認され、ほんとうに嬉しいかぎりでした。
ひとつひとつの丘や山を越えたり、ちょっと後戻りしてはよりよいものになるように再挑戦してみたりとNONKY PROJECTでは本当に手をかけ、愛情を込めて曲を創っているなぁとグループの末席を汚すわたしとしても胸を張って誇りに思っています。あぁあ、今回のレコーディングでの出来はどんなもんでしょうか!?
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