Key-Mamaのリコーダーのおけいこ日記(2003年)
   ( 2003-03-09 −     )   
2003-08-31 更新 
第29回リコーダーセミナー (2003-08-30〜31)
★息・舌・指
 例年は8月上旬に開催される東京リコーダー協会主催のリコーダーセミナーですが、今年は夏休み最後の土日に開催されました。わたしは今年で4回目の参加で、2日間集中してリコーダーアンサンブルの指導を受けるのは、夏の大きな楽しみの1つになっています。「青い風」のメンバーのうち、5人(Suさん、Oさん、Saさん、Yさん、わたし)がこのセミナーを受講しました。
 会場は大井町の品川区総合区民センター、「きゅりあん」で、アンサンブル入門の1コースは
北村正彦氏、初級2コースは松浦孝成氏、中級・リコーダーオーケストラの3コースを金子健治氏にご指導いただきました。今回、わたしはは初めて松浦孝成氏ご指導の2コースを受講することにしました。松浦先生はわたしには大変想い出深い演奏を聞かせていただいた方で、わたしがリコーダーを習い始めようとするまさに直前に「ブレッサン」のコンサートを聴きに行ったのでしたから、わたしの中ではリコーダーの歴史の夜明けが松浦氏だったとも言えるわけで、その奏者から指導を受けるのをとても楽しみにしていたのです。

 今回は日程によることもあるのでしょうが、学校の音楽の先生方よりも一般のリコーダー愛好家たちがより一層多く受講していたようで、120名程の受講者で教室は熱気いっぱいでした。
コースの研修の中で松浦先生はリコーダーの吹き方の基礎を

 1.息 
 2.舌(タンギング) 
 3.指

として、それらをわかりやすく教えてくださいましたし、2コースの参加者は40名ほどでしたが、比較的大人数となるアンサンブルの場合・・・少人数のアンサンブルの場合・・・などと人数や規模、演奏する会場の響きなども考慮しながらの演奏方法をご指導くださいました。松浦先生は東京リコーダーオーケストラに所属していらっしゃるので、そこでのアンサンブルのこしらえ方をいろいろと面白くお話なさりながら、とてもわかりやすい説明でわたしたちが納得できるように教えていただきました。練習曲を変えながら、演奏するときの重要なポイントを繰り返し、教えていただいたのですが、それら全部に気を配りながら演奏するのは大変なことで、今まであまりにボーっと演奏していたのだなぁと思うばかりです。
またソプラノ・パートにテナーを、アルト・パートにバスを、テナー・パートにグレートバスを、バス・パートにコントラバスを重ねる方法や、さらにそれらのバランスを調整して(演奏するパートと楽器を変えたり、演奏する人の数を増減させながらなど)曲を創っていく方法を試しながら、わたしたちがアンサンブルで曲を創っていくときのノウハウのいくつかを教えていただいたのは、指導者のいないグループでの曲作りにもとても勉強になったと思います。響きの豊かさや立体感を持った広がりを作り出し、感じさせる工夫のあれこれ、そしてそれを支えるためのきちんとした丁寧な吹き方を教わりました。

 わたしは久しぶりにバス・リコーダーを吹いたので、2日間のセミナーでは良い練習になりましたが、大きな楽器なので疲れたことも確かです。(でも貸していただいたアウロスのニック式バスの吹きやすさには驚きました。見た目には「!?」かもしれませんが、テナーよりも楽かもしれないという「指」にはびっくりで、バスというよりアルトリコーダーを吹いているような感じでした。思わず買って帰ろうかと思ったくらいでした。)
 息の流れを妨げないように姿勢を正しく保って楽器を構え、力まず、素直な息で、適切なタンギングをしながら、指をバタバタ大げさに動かさないできちんと指穴を押さえ、1つ1つの音を丁寧に吹いていくこと・・・を何度も教わったので、そのご指導を心に刻んで、これからのリコーダー・アンサンブルに、そしてリコーダー修行に生かしていきたいと思います。充実したご指導・練習にお楽しみの講師コンサートなどの2日間のセミナーはリコーダー仲間との出会いの場でもあり、とっても楽しくて毎年参加してよかったなぁと思うイベントです。
[INDEX] [HOME]

リコーダー・チェンバロetc.発表会 (2003-06-22)
★幸せな1日でした。
 九州ツアーを終えたばかりのチェンバロの長久真実子、リコーダー・バロックオーボエの江崎浩司とリコーダー・ヴォーカルの横田朱乎のそれぞれの門下生の合同の発表会が新所沢の松明堂音楽ホールで行われました。
わたしのリコーダーの師匠のくらばやし先生、ゆうこ先生両方の兄弟子になるT氏は、長久さんにチェンバロも習っていて、楽器も作ってしまう・・・という幅広い趣味と才能の持ち主です。そのT氏からリコーダー3重奏で一緒に発表会に出ましょうというお誘いを受けたので、T氏とSさんとわたしとでしばらくゆう子先生の個人レッスンの時間は3人そろってのアンサンブルの練習をしていました。通奏低音は長久さんがやってくださるとのこと。昨年末に演奏したことのある、パーセルのシャコンヌを再度、練習しなおして演奏することにしました。

 その本番が今日。松明堂音楽ホールは小編成のアンサンブルの演奏や歌にはぴったりの響きの良いとても素敵なホールです。ヨーロッパの古楽器や民族楽器などを楽しむために設計されたホールには望月通陽作品があちこちに配され、ステージのチェンバロは望月氏の装飾による個性的な美しいたたずまいです。そんなホールのステージに立てるなんて!・・と発表会を楽しみにしていました。3人でのリコーダーでの合わせ、チェンバロとの合わせなど発表会の前日まで練習を重ねました。前回演奏したときはまだまだそれぞれがそれぞれのパートの演奏をするのに精一杯で他のパートの音は全然聞こえていなかったのですが、今回は練習を重ねるうちに、少しずつ聞こえてきたんです。他のパートの音が・・・そしてハモッたときのうるさい耳鳴り(?)も・・・。この曲、こんな曲だったんだぁ・・・。

 さて当日は朝からのリハーサルを経て午後2時からの開演。まずはモダンピッチの部からで、江崎門下のリコーダー、横田門下のリコーダー、長久門下のチェンバロがバランスよく組み合わされていて、江崎さん、横田さんの演奏に長久門下のチェンバロ伴奏やなどもあって、聞く人を飽きさせない、バラエティに富んだプログラムでした。休憩をはさんでチューニングを変え、後半はバロックピッチの部になりますが、この2番目がわたしたちのパーセル「シャコンヌ」です。いつもの練習ではあまりヨロヨロしなかった(と自分では思っている)わたしが今日はリハーサルからなんだか良くない予感がしていましたが、本番のステージでは、なんと途中の入りを間違えて落っこちてしまいました。やっぱりでした。戻れないまま不協和音が少し続いたとき、T氏が「もう一度やり直します」と声をかけてくださったので、ホッとしました。ホールのお客様もホッした様子が感じられました。再度、気を確かに持って・・・やり直し。メンバーの緊張が逆に緩んで再度のトライは少しリラックスして演奏できました。本番では集中していたつもりでもフッと気を失うような瞬間があって、その魔の手にとらわれてしまいました。やり直せてよかったです。
 でもやっぱりシャコンヌは難しい・・・前回の演奏で見えていなかった難しさが今回はわかったように思います。そして自分たちでは演奏できているように思えても、それを人に楽しく聴いてもらえるように演奏するのは難しいのだということもわかってきたのは、また1つの進歩と言えるのかもしれません。そして発表会を通じて多くの演奏と多くの人々との出会いがあり、やはりとてもエキサイティングで幸せな1日でした。感謝の気持ちでいっぱいです。そしてまたこうやってリコーダー、頑張ろう!って思えるんですよね。
[INDEX] [HOME]

リコーダー・オーケストラのおけいこ (2003-05-29〜06-01)
★ちゅかれた・ちゅかれた/まだまだ・がんばれ
 毎年9月からその年の活動が始まるMYROT=Mino-Yoshizawa Recorder Orchestra in Tokyoは今年は7月の最終例会を三鷹市芸術文化センター風のホールで行うことになりました。年間11回の例会と第2期以降毎年行われている「キャンプ」と称する合宿を主な活動としていますが、先日この合宿に参加してきました。5月31日〜6月1日にかけて、代々木の国立青少年センターで朝から夕方まで缶詰状態でオーケストラの練習、アンサンブルの練習をしました。
 この日は台風4号のため、午前中から雨が降り始めましたが、練習中は雨風もなんのその・・・。嵐なんてお構い無しにリコーダーに一心に取り組んでいました。5月31日の朝からオーケストラ2時間、午後はアンサンブル5時間の練習に励みました。6月1日はオーケストラ練習を午前中2時間半、アンサンブル練習を4時間行いましたが、終わってみればアッという間に過ぎ去ったキャンプでした。いつものオーケストラの練習に加えて、演奏希望曲のアンケートをとりながらメンバーの割振りをして、メンバーを5つに分けたグループを作ってのアンサンブル練習は、キャンプの前から1・2度自主的にグループでのアンサンブル練習をしていましたが、このキャンプでは1日4〜5時間もの練習があって、それが2日間!です。
 わたしたちはSn,S,S,A,A,A,T,T,Bの9人のメンバーでメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」序曲からを演奏することになり、はじめは、どーしたらいいんだろう??? と目を白黒させていたのですが、練習を重ねるうちにだんだん、自分の役割がわかってきて、ハモリもきこえてきて、初めはどん底のような不安があったのですが、少しずつ少しずつ輪郭が見えてきたり、自分が歌うところも心得てきたりすると、演奏が楽しくなってきました。こういうのがアンサンブルの楽しさですね。苦しくてもあきらめずに辛抱づよくみんなでやっていくことと、吉澤先生の指導をうけて、目からうろこ・・・ということもあって、メンバーの気持ちが1つになっていくプロセスが見えてきています。
 わたしはグループのリーダーに任命(?)されたのですが、なかなかお世話が行き届かずにいます。でもメンバーのみなさんそれぞれに助けられて、グループでの練習も充実し、明るい光も見えてきています。こんなキャンプで長時間、オーケストラやアンサンブルグループのレッスンをしてくださる吉澤先生のタフネスには本当にびっくりですし、なんとかやれそうな気持ちになれるのも吉澤先生の熱いご指導のおかげです。そしてこのキャンプの実行・運営をやってくださる方々の力を強く感じたキャンプでした。
 吉澤先生、キャンプ・最終例会実行委員の皆様、ほんとうにありがとうございました。サブタイトルの「ちゅかれた・ちゅかれた/まだまだ・がんばれ」・・・は「真夏の夜の夢」の初めに高音部で演奏する16分音符のメロディーがキャンプ中練習しているうちに、こんな風に聞こえてしまうようになったので、それを記してみました。ね、メンバーの皆さん、そんな風に聞こえるでしょ・・・。
[INDEX] [HOME]
リコーダーのおけいこ (2003-05-24)
★アンサンブル・リベンジ
 この春からはゆう子先生の個人レッスンではDelavigneの「Les Fleurs」の後にフランスものの続きとしてDeiupartの組曲に取り組んでいたのですが、昨年のチェンバロ・リコーダー発表会で一緒にアンサンブルしたT氏から来月の彼のチェンバロの発表会の時に、また一緒にアンサンブルしませんか?とのお申し出があり、メンバーの都合を聞いたら、皆OKだったので、急遽1ヶ月後に発表会で演奏することになりました。
昨年末に練習していたH.パーセルのシャコンヌを再度演奏することにして、そのための練習を始めました。前回の演奏ではアンサンブルとしての出来はあまりよくなかったので、今度はリベンジです。長久真美子・江崎浩司門下生発表会は
松明堂音楽ホールで行われるので、とても楽しみにしています。
[INDEX] [HOME]
リコーダーのおけいこ (2003-03-08)
★微妙なゆれ・・・
 ゆう子先生の個人レッスンでは昨年12月の発表会のパーセルの曲を練習する以前からDelavigneの「Les Fleurs」という本来はバグパイプとハーディ・ガーディのために書かれ、ヴァイオリンかフルートの伴奏で演奏される曲集を練習していました。
12の花の名前(だと思うのですが)のついた曲を練習してきましたが、フランス風の「イネガル」の難しさに四苦八苦しています。いつも初めて吹いてみてから、ゆう子先生に「もっと微妙なゆれ」あくまで「ゆれ」であって、「はね」ではないことを指摘され、「うーん、そっかぁ」と頭を抱えています。適度な微妙なゆれは曲の演奏上の決まりにプラスアルファとして付加されるようで、わたしとしては基本的な曲の演奏の仕方を学ぶと同時にイネガッてみるのですが、練習も充分にできていない単なるフラフラ状態とあいまって、決して心地よい「ゆれ」にはなっていません。
 癖になるという優雅な「イネガル」。不均等な吹き方の程度から、ゆれの性質など奥深く複雑なものがあるらしく、一朝一夕には身につかないもののようですね。でももう12の曲のうち最後の曲にまでたどり着いていて、次はまたフランスものとしてDeiupartの組曲を練習する予定になっています。う〜ん、楽しみ・・・というのか怖い・・・というのか。
[INDEX] [HOME]
リコーダー・アンサンブルのおけいこ (2003-03-08)
★メンバーの一員として
 前回にゆう子先生にお願いして体験レッスンを受けました。土曜日の朝のアンサンブルのクラスに入れていただくことにして、今回は正式にグループのメンバーとしてレッスンを受けたのです。お互いの紹介をしてから、レッスンに入りましたが、アンサンブルのクラスとしてすでに数年一緒に練習してきた方たちの中に入れていただくのは、大変緊張します。でもゆう子先生のアンサンブルのクラスに入って、リコーダー・アンサンブルの基礎から学びたいと思ったのは、昨年の発表会のビデオを見て衝撃を受けたからでした。
 わたしのステージでの演奏を聞いて、自分でも、そしてオットさんも言ったのですが、・・・「アンサンブルになってない」ということでした。アンサンブルとしての演奏にまで至っていないということですが、自分のひとりよがりの演奏に衝撃を受けてしまいました。「これではいけない!」とゆう子先生のアンサンブルの体験レッスンを受けてみて、やっぱり自分達で和声の美しさや音程の正確さをきっちりとわかっていかないと、良い演奏は望めないということを感じたので、個人レッスンに加えて、アンサンブル・クラスも受けることにしました。
 そして、今日がいわば初めてのレッスンとなるのですが、譜面としてはそれほど難しくなさそうな全音楽譜出版社の「リコーダー四重奏曲集3」−ルネサンス時代の舞曲から−のClaude Gervaiseの曲を練習しました。通常は5人のメンバーで練習しているのですが、今回は2人がお休みでわたしを含めて4人での練習でした。Mさん、Sさん、Fさんとわたしの4人で今日はPavane、Gaillarde、Bransle simple、Allemandeを練習しました。
 5度、4度、オクターブなどの音程の取り方を練習していくことの大切さを感じました。これらのことはわたしの苦手で、わからないところなので、こういうアンサンブルのレッスンで訓練して慣れていくのがよさそうです。今回はアルトを担当しました。この後は「ユーゴスラビア・ダンス」組曲です。これはバスの担当になっていますが、このところバスを演奏する機会があまりなくて、譜読みが遅くて不正確でした。ゆう子先生のご指導はとても丁寧で分かりやすく、順々に教えてくださるのが大変嬉しいことです。ゆう子先生にも指摘されたわたしの不自然なビブラートをなるべく意識して直そうと思っているのですが、そうすると「吹き」が足りなくなったりするので、難しいです。こうやって1時間のレッスンの時間を充実して過ごすことができました。これからもこのクラスで修行して、メンバーのみなさんと頑張っていきたいと思ったレッスンでした。
[INDEX] [HOME]